この記事では、2級土木施工管理技士資格の試験日・試験内容・合格率についてまとめています。この資格に関心がある皆さま是非参考にしてください。
2級土木施工管理技士の資格は、数ある建設業関係の資格の中でも極めて重要な資格で、工事現場において施工管理上の技術責任者として高く位置づけられています。 2級の第一次検定は、17歳以上であれば誰でも受験可能です。とはいえ、国土交通大臣指定機関が実施する国家試験ですので、もちろんしっかりとした勉強と対策が必要です。
それでは、2級土木施工管理技士資格について紹介していきましょう。
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2級土木施工管理技士検定の概要
2級土木施工管理技士試験は受験資格が学科のみと学科・実地の同時受験、実地受験(学科免除)の3区分に分かれています。特に学科免除は一見するととても複雑に見えます。しかし、学歴ごとに分かれているので、ご自身が該当する箇所だけを確認すればいいので難しいことはありません。受験を考えている方は受験資格を正しく把握して、しっかり準備してしましょう。
申込受付期間
前期(一次のみ)
- 2024年3月6日(水)~3月21日(木)
後期(一次・二次 / 一次のみ / 二次のみ)
- 2024年7月3日(水)~7月17日(水)
書面申込は簡易書留郵便による個人別申込で、締切日の消印のあるものまで有効です。
※再受検者はインターネットでの申込が可能です。
※申込は受検者本人が行ってください。
申込用紙の販売期間
前期(一次のみ)
- 令和6年2月中旬
※種別を土木のみとする。
後期(一次・二次 / 一次のみ / 二次のみ)
- 令和6年6月中旬
申込用紙は
- 第1次検定・第2次検定
- 第1次検定のみ(前期)
- 第1次検定のみ(後期)
- 第2次検定のみ
の4種類があり1部600円(送料別)です。
※インターネット申込をする場合は、申込用紙を購入する必要はありません。
申込用紙購入方法
検定日及び合格発表日
前期(一次のみ)
- 試験日:2024年6月2日(日)
- 合格発表日:2024年7月2日(火)
後期(一次・二次 / 一次のみ / 二次のみ)
- 試験日:2024年10月27日(日)
- 合格発表日:〔第一次検定〕2024年12月4日(水) / 〔第二次検定〕2025年2月5日(水)
試験地
下記試験地は、近郊都市も含みます。
前期(一次のみ)
- 札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇の10地区
※種別を土木のみとする。
後期(一次・二次 / 一次のみ / 二次のみ)
- 札幌、釧路、青森、仙台、秋田、東京、新潟、富山、静岡、名古屋、大阪、松江、岡山、広島、高松、高知、福岡、鹿児島、那覇の19地区
なお、第1次検定(後期)試験地については、上記試験地に熊本を追加します。
受験料
- 第1次検定・第2次検定(同日試験):10,500円
- 第1次検定:5,250円 / 第2次検定:5,250円
受検資格
2級土木施工管理技士の受験資格は学科と実地で大きく変わります。学科のみの場合は単純ですが、実地が煩雑なので、学科・実地両方受験する方と実地のみを受験する方の受験資格を細かく解説していきます。
学科のみの受験資格
受験年度中における年齢が17歳以上の方 ※2022年度の末日における年齢が17歳以上の者(2006年4月1日以前に生まれた者)
学科・実地両方を受験する場合の受験資格
学科と実地を同時受験する場合は「学歴」+「実務経験年数」が受験資格になります。学歴によって4つの区分があるので、ご自身の該当する学歴から必要な実務経験年数を算出し、その実務経験を試験日前日までに満たしている必要があります。
1)学歴:大学および専門学校「高度専門士」
必要な実務経験年数(以下に詳細説明)
①指定学科(土木工学・都市工学・衛生工学・交通工学・建築学に関する学科)を卒業している方 1年以上
②指定学科以外を卒業している方 1年6カ月以上
2)学歴:短期大学および高等専門学校および専門学校「専門士」
必要な実務経験年数
①指定学科を卒業している方 2年以上
②指定学科以外を卒業している方 3年以上
3)学歴:高等学校および中等教育学校および専門学校(高度専門士、専門士を除く)
必要な実務経験年数
①指定学科を卒業している方 3年以上
②指定学科以外を卒業している方 4年6カ月以上
4)その他
必要な実務経験年数 8年以上
*実務経験年数の算定基準日 上記の実務経験年数は、2級第2次検定の前日(2021年10月23日(土))までで計算するものとする。
実地試験の受験者
実地試験の受験資格は以下のいずれかに該当する方になります。
イ)当年度の2級土木施工管理技術検定・学科試験の受験者
※ただし、「学科試験のみ受験者」を除く
ロ)学科試験の免除者
「ロ 学科試験免除者」が非常に煩雑なので、細かく解説していきます。
1)2020年度2級土木施工管理技術検定「学科・実地試験」の学科試験合格者
2)2016年度以降の学科試験のみ合格者で、2級土木施工管理技術検定「学科・実地試験」の受験資格を有する者
3)技術士法による第二次試験で以下の技術部門に合格した方のうち、2級土木施工管理技術検定「学科・実地試験」の受験資格を有する者
①建設部門
②上下水道部門
③農業部門(選択科目を農業土木とするものに限る)
④森林部門(選択科目を森林土木とするものに限る)
⑤水産部門(選択科目を水産土木とするものに限る)
⑥総合技術監理部門(選択科目を建設部門もしくは上下水道部門、「農業土木」、「森林土木」または「水産土木」とするものに限る)
ここからは学歴ごとに区分されています。
4)大学
①大学の指定学科を卒業後1年以内に2015年度までの2級土木施工管理技術検定の学科試験に合格している
②大学卒業後4年以内に行われる2級土木施工管理技術検定の実地試験を受験しようとする
③土木施工管理に関して1年以上の実務経験を有する
①~③をすべて満たす方は、卒業後4年以内に行われる連続する2回の学科試験が免除
5)短期大学または高等専門学校
①短期大学または高等専門学校の指定学科を卒業後2年以内に平2015年度までの2級土木施工管理技術検定の学科試験に合格している
②短期大学または高等専門学校卒業後5年以内に行われる2級土木施工管理技術検定の実地試験を受験しようとする
③土木施工管理に関して2年以上の実務経験を有する
①~③をすべて満たす方は、卒業後5年以内に行われる連続する2回の学科試験が免除
6)短期大学または高等専門学校卒業後、大学の指定学科へ進学し卒業した方の場合
①短期大学または高等専門学校の卒業後2年以内に2015年度までの2級土木施工管理技術検定の学科試験に合格している
②短期大学または高等専門学校卒業後6年以内に行われる2級土木施工管理技術検定の実地試験を受験しようとする
※短期大学または高等専門学校、大学において指定学科を修めて卒業していること
③土木施工管理に関して1年以上の実務経験を有する
①~③をすべて満たす方は、卒業後6年以内に行われる連続する2回の学科試験が免除
7)高等学校または中等教育学校
①高等学校または中等教育学校の指定学科を卒業後3年以内に2015年度までの2級土木施工管理技術検定の学科試験に合格している
②高等学校または中等教育学校卒業後6年以内に行われる2級土木施工管理技術検定の実地試験を受験しようとする
③土木施工管理に関して3年以上の実務経験を有する
①~③をすべて満たす方は、卒業後6年以内に行われる連続する2回の学科試験が免除
8)高等学校または中等教育学校卒業後、短期大学または高等専門学校の指定学科へ進学し卒業した方の場合
①高等学校または中等教育学校の指定学科を卒業後、2015年度までの2級土木施工管理技術検定の学科試験に合格している
②高等学校または中等教育学校卒業後7年以内に行われる2級土木施工管理技術検定の実地試験を受験しようとする
※高等学校または中等教育学校、短期大学、専門学校(5年制)において指定学科を修めて卒業していること
③土木施工管理に関して2年以上の実務経験を有する
①~③をすべて満たす方は、卒業後7年以内に行われる連続する2回の学科試験が免除
9)高等学校または中等教育学校卒業後、大学の指定学科へ進学し卒業した方の場合
①高等学校または中等教育学校の指定学科を卒業後、2015年度までの2級土木施工管理技術検定の学科試験に合格している
②高等学校または中等教育学校卒業後8年以内に行われる2級土木施工管理技術検定の実地試験を受験しようとする
※高等学校または中等教育学校、大学において指定学科を修めて卒業していること
③土木施工管理に関して1年以上の実務経験を有する
①~③をすべて満たす方は、卒業後8年以内に行われる連続する2回の学科試験が免除
※指定学科とは、土木工学・都市工学・衛生工学・交通工学及び建築学に関する学科のことです。
2級土木施工管理技士の実務経験の説明
2級土木施工管理技士の受験資格にある実務経験とは、土木工事の施行に直接的に関わる技術上のすべての職務経験をいいます。
①受注者(請負人)として施工を指揮・監督した経験
※施工図の作成や補助者としての経験も含む
②発注者側における現場監督技術者等
※補助者としての経験も含む
③設計者等による工事監理の経験
※補助者としての経験も含む
ただし、以下に該当する場合は“施行に直接的に関わらない”として経験に含まれません。
①設計のみの経験
②建設工事の単なる雑務や単純な労務作業、事務系の仕事に関する経験
職務経験①~③のいずれかの実務経験を学科試験日の前日までに満たしている必要があります。
*実務経験年数の算定基準日 実務経験年数は、1級第1次検定及び第2次検定同日試験の前日(2021年10月23日(土))までで計算するものとする。)
詳細については、『受検の手引』を参照してください。
一般財団法人 全国建設研修センター 試験業務局土木試験部土木試験課
〒187-8540 東京都小平市喜平町2-1-2
TEL 042(300)6860
※電話番号のおかけ間違いにご注意ください。
2級土木施工管理技士 検定内容(土木)
学科試験
- 試験時間:四肢択のマークシート式: 2時間10分(午前)
- 出題数:必要解答数 61問/40問
※土木施工管理技士試験は必須問題と選択問題があるので、必要解答数さえ満たせば得意な科目以外は数問飛ばすことができます。
○土木一般 選択問題 11問中9問解答
・土工 4問
・コンクリート 4問
・基礎工 4問
○専門土木 選択問題 20問中6問解答
・構造物 3問
・河川、砂防 4問
・道路、舗装 4問
・ダム、トンネル 2問
・海岸、港湾 2問
・鉄道、地下構造物 3問
・上下水道 2問
○法規 選択問題 11問中6問解答
・労働基準法 2問
・労働安全衛生法 1問
・建設業法 1問
・道路関係法 1問
・河川関係法 1問
・建築基準法 1問
・火薬類取締法 1問
・騒音規制法 1問
・振動規制法 1問
・港則法 1問
○共通工学 必須問題 4問中4問解答
・測量 1問
・契約、設計 2問
・機械、電気 1問
○施工管理法 必須問題 15問中15問解答
・施工計画 3問
・工程管理 2問
・安全管理 4問
・品質管理 4問
・環境保全 1問
・建設リサイクル 1問
土木工学等: 土木一式工事の施工に必要な土木工学、電気工学、機械工学および建築学に関する概略の知識を有すること。設計図書を正確に読みとるための知識を有すること。
施工管理法: 土木一式工事の施工計画の作成方法および工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法に関する概略の知識を有すること。
法規: 建設工事の施工に必要な法令に関する概略の知識を有すること。
実地試験
- 試験時間:記述式: 2時間(午後)
- 出題数:必要解答数 9問/7問
○施工管理法
・施工経験記述 1問
・土工 2問
・コンクリート 2問
※ここまでの5問は必須問題
・土工 1問
・品質管理 1問
※この2問からいずれか1問を選択
・安全管理 1問
・環境保全、工程管理 1問
※この2問からいずれか1問を選択
施工管理法: 土質試験および土木材料の強度等の試験を正確に行うことができ、かつ、その試験の結果に基づいて工事の目的物に所要の強度を得る等のために必要な措置を行うことができる一応の応用能力を有すること。設計図書に基づいて工事現場における施工計画を適切に作成すること、または施工計画を実施することができる一応の応用能力を有すること。
2級土木施工管理技士検定の合格率
実施年度 | 種別 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
2022年 | 第一次検定 | 27,915人 | 17,814人 | 63.8% |
第二次検定 | 32,916人 | 12,409人 | 37.7% | |
2021年 | 第一次検定 | 30,160人 | 21,876人 | 72.5% |
第二次検定 | 29,112人 | 11,838人 | 40.7% | |
2020年 | 第一次検定 | 33,625人 | 23,562人 | 70.1% |
第二次検定 | 29,640人 | 13,014人 | 43.9% | |
2019年 | 第一次検定 | 27,374人 | 17,506人 | 64.0% |
第二次検定 | 32,303人 | 12,768人 | 39.5% | |
2018年 | 第一次検定 | 27,845人 | 17,319人 | 62.2% |
第二次検定 | 34,026人 | 11,878人 | 34.9% |
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