本記事では、実際の建物面積の算定方法を紹介します。
先ず、建物面積は壁芯面積で算定します。壁芯とは、壁の中心であり、目の前に見えている壁そのものの内側に存在しているため、直接見えているわけではありません。実際の工事でもそうなのですが、壁をつくる際に、壁の中心となる線を床に記載します。その線が「壁芯」であり、この線で囲われた面積を「壁芯面積」と呼びます。
ですので、壁芯とは壁の内側に存在し、実際には目に見えません。
※このサイトは広告が含まれております。リンク先の他社サイトにてお買い求めの商品、サービス等について一切の責任を負いません。
建物面積を計算してみよう!
これは、ある建物の間取図です。
この間取図に対して、建物面積算定用の線を引くと、この様な形になります。
黄色の点線が、「壁芯」を表しています。建物面積は、横×縦の四角形で計算します。斜めがある場合等は、三角形や台形の面積算定方法を使用します。今回の間取図で算定すると、①~③の3つに四角形が分割できますので、それぞれを計算して足すことで、建物面積が計算できます。この面積は平米ですので、ここから坪数へ変換する場合は、「0.3025」を掛ければよいので、9.95坪となります。
平米を坪数へ変換する方法等の詳細は、下記事をご確認ください。
建築面積とは?
建物面積の計算例を紹介しました。先程は建物内部の面積の計算例ですが、建物そのものの面積を求める場合もあります。下記事で紹介した、「土地面積」とこれから紹介する「建築面積」は、深い関係があり、土地面積に対する建築面積の割合が法律で定められています。
建築面積を計算してみよう!
では実際に建築面積を求めてみましょう。
先程と同じで、壁芯面積で計算します。ポイントは、庇や軒裏といった、外壁から飛び出している部分の面積の求め方です。この部分ですが、先端から1mまでは建築面積に算入しないことが法律によって定められています。
今回の例では、庇の出寸法は1.5mですので、1mを引いた、0.5m部分の面積は建築面積に算入されることとなります。
色々とある、建築面積の緩和方法!
建築面積の緩和方法は色々とありますが、代表的なものを2つ紹介します。ちなみに先程紹介した、庇の先端から1mまでの面積を算入しないということも、1つの緩和方法と考えることができます。
① 地下室の面積緩和
地階、つまり地下室の面積緩和です。
地下室は言ってしまえば、地面よりも下に存在しています。しかし、場合によっては、半地下空間等の、少し地上に出ているタイプの住宅も存在しています。そのような住宅の場合、建築面積はどこまでが対象となるのか、なかなかイメージしにくいですよね?これは、地面から1mを越えて壁が立っている場合、建築面積に算定されることになっています。逆に言えば、地面から1m以下の高さで地階がある場合は、その地階は建築面積に算定されません。
② 出窓の緩和
出窓は、外壁面から50cm未満の飛び出しであれば、面積に算定されません。その他にも、床面からの高さが30cm以上であること、出窓の見付け面積(正面からの面積)の半分以上が窓となっていること、という条件があります。基本的には、出窓そのものは面積対象としない方法で計画することが一般的です。
建物面積、建築面積の計算方法は以上となります。
㎡を坪数へ変換する方法と土地の面積計算方法は、下記事で紹介していますので、そちらも併せてご覧ください。