炎の揺らぎに魅力が感じられる薪ストーブですが、暖房器具としての機能もあり最近注目されつつあるようです。インテリアとしても、黒鉄の素材感がアクセントになり非日常的な空間をつくり上げることができます。今回は薪ストーブを導入することのメリット・デメリットについてまとめてみました。
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薪ストーブを導入することのメリット
炎の揺らぎによる癒し効果
川のせせらぎや海のさざ波、風が木を揺らす音や木漏れ日がきらめく様子など、自然界のある一定の規則性の中で、ヒトの意図しない不規則性が交わる揺らぎ感に、ヒトは癒しを感じられると言われています。炎も同じく自然現象の規則性と不規則が交わる揺らぎによる癒し効果があります。昨今キャンプで焚火をすることも人気となっていますが、そんな癒しが感じられることにも魅力があるのではないでしょうか。
高い暖房能力
薪ストーブは、エアコンやガスファンヒーター、電気ストーブに比べ非常に暖房効果の高い暖房器具です。薪ストーブは炎による空気を暖める効果以外に、赤外線による輻射熱の効果もあり体の芯までしっかり暖めてくれる機能があります。温まるまでに時間がかかりますが、一度温まると芯まで温まっているので冷めにくい特徴もあります。
災害時にも使える
大震災などの有事の際は、電気やガスなどのインフラがすべてストップする場合があります。そんな時にも、薪ストーブは暖をとることが出来るだけでなく、ストーブの上で料理をつくることも出来ます。また、暖を皆で囲みながら一時の癒しを与えてくれます。
薪ストーブを導入することのデメリット
導入費用が高価
薪ストーブを導入するには建築物が火災にならないような防火処理や、燃焼したときの排煙のための建築物へ煙突を開ける工事が必要となります。火災やヒトへの被害に繋がりますので、それらの工事は素人では難しく業者へ依頼することになり、数十万円から百万円を超えるような費用が初期に必要となります。
メンテナンスが必要
薪ストーブは建築物が火災とならないようメンテナンスも必要となります。煙突は健全にストーブ内で薪が燃焼できる働きをもっていますので、年に一回のスス掃除が必須となります。煙突掃除も素人ではなかなか難しい作業となりますので、業者へ依頼することになります。
燃料の置き場所が必要
エアコンやガスファンヒーターなどであれば、電気・ガスが繋がっていれば、燃料の為のスペースは必要ありませんが、薪ストーブの場合、薪を置いておく場所が必要となります。薪は土がついていたり、虫が入り込んでいたりすることもあり、インテリアとして置いておくのは現実的には難しいところです。薪小屋や、薪を屋外の濡れないところに置いておくスペースが必要となります。
薪ストーブ以外の炎を感じられる暖房器具
薪ストーブ以外にも、炎を感じられる暖房器具があります。
暖炉
海外の映画でよく見かける暖炉。こちらも炎を直接感じられる暖房器具ですが、ストーブに比べると暖房能力が劣るようです。また、直接室内に炎が現れるため、ある程度暖炉の廻りに防火のための処置が必要となります。よく見かけるのは、壁一面レンガなどの耐火性の高い材で囲われているものがあります。
バイオエタノール暖炉
バイオエタノール暖炉は、トウモロコシやサトウキビから作られる燃料を使った暖房効きです。暖炉や薪ストーブのような実際に薪を燃やすことに比べて、はるかに煙が少ないというメリットがあります。煙が殆ど出ませんので、煙突工事が不要となり、マンションなどの集合住宅にも導入できるメリットがあります。
薪ストーブの魅力
薪ストーブは、実際の炎を扱うことから、建物の火災やヒトへの影響が十分考えられる暖房器具となりますので、設置の際は慎重に行う必要があります。さらに、導入の際の費用やメンテナンス費用も必要となります。ただ、それらのデメリットを十分理解した上で導入することができれば、それ以上に非日常的な癒しを与えてくれる非常に魅力的なアイテムとなります。また、インテリア空間を魅力的にしてくれるだけでなく、薪を割ったり、火をくべたり、ストーブで料理するなど、ゆっくりとした豊かな時間を過ごすことができます。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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