コンクリート打放しと聞くと、建築家の安藤忠雄が実現している建築を思い浮かべる方が多いと思いますが、コンクリート打放しにも実はさまざまな仕上げ方法があります。コンクリート打放しの仕上げには以下の種類のものがあります。
- コンクリート打放しのまま
- コンクリート打放しクリア塗装
- コンクリート打放し着色塗装
- コンクリート打放しの上複層塗材吹付
建物に合う雰囲気だけでなく、耐久性の観点や経済性の観点からコンクリート打放しの仕上げは使い分けられています。
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コンクリート打放しが使い分けられる理由
コンクリート打放しが使い分けられる理由は以下の観点で使い分けられています。
経済性の観点
経済性の観点では、コンクリート打放しのままが最も安く、次に、コンクリート打放しの上複層塗材吹付や、コンクリート打放しの上着色塗装を施すことが安く済む打放しとなります。コンクリート打放しのままは、コンクリートを打設し、型枠を外したままの状態を示します。
建築では、殆ど使われることなく、土木擁壁などの厚みが数mにも及ぶようなコンクリートに使用されることが一般的です。次にコストが安く済む複層塗材や着色塗装は、コンクリート打放しの仕上がり精度を塗膜で隠すことが出来るため、型枠材や補修費を抑えられるため経済性が高まる仕様となります。
公式サイトSK化研 複層塗材参考
耐久性の観点
耐久性の観点では、コンクリートの上に塗装を塗り上げることでコンクリートを保護することになります。上記の仕上げの中では、複層塗材吹付が最も塗装の塗厚が厚いため耐久性が高いことに繋がります。逆に、コンクリート打放しのままはひび割れなどが発生するとすぐに躯体への影響がでてくるため、ひび割れなどが発生しないよう密実なコンクリート打設を要する高度な技術が求められるため、費用は高くなる傾向があります。
意匠上の観点
耐久性を確保する技術的解決をした上で、意匠上の観点ではコンクリート本来の堅牢とした質感で唯一無二の雰囲気を表現するコンクリート打放しらしさのある仕上げが美しく感じます。そんな観点でみると、複層塗材や着色塗装のコンクリートらしさを消してしまう仕上げに比べ、コンクリート打放しのままや、コンクリート打放しの上クリア塗装がもっともらしさがあり、美しさを感じます。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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