建築を表現するとき、重厚な、軽快な、スッキリした、落ち着いた、透明感のある、瑞々しさ、しっとりなどの言葉が使われます。これら建築を表現する言葉を解説するとき、「しっとり」は特に難しく感じます。しっとりを感じる建築とは、以下の3つのポイントにより表現できるものと考えます。
- 自然のゆらぎが感じられる
- 薄暗い
- うるおいがある
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自然のゆらぎが感じられる
しっとりした空間に欠かせないものは、自然のゆらぎが感じられるアイテムです。自然のゆらぎが感じられるアイテムの代表的なものは以下の3つです。
- グリーン
- 木
- 水
この3つはいずれも、均一な表面ではなく、それぞれ自然にできた特有の表情があります。また、どこを見ても同じ模様はないことが特徴です。他にも、石やレンガ、コンクリートなどにも自然のゆらぎが感じられます。
薄暗い
人のつくりだすイメージでは、太陽に照らされた明るい空間より、高い木々に囲まれた森のなかでの薄暗い空間の方が、しっとりした感覚をもちます。建築の空間に置き換えても、同じ心理が働き照明で部屋全体を照らされた空間よりも、バーなどの薄暗い空間の方がしっとりした感覚をもちます。薄暗い空間は、はっきり見えないところがゆえに人の想像力をより敏感にするといわれています。
人は、薄暗くではっきり見えない場合は、勝手に奥行きを広く捉えたり、室内のフェイクグリーンを自然のグリーンと捉え、よりしっとり感を感じることに繋がります。
うるおいがある
しっとり感には、うるおいも大事と考えます。うるおいは、しめり気の意味をもっていますが、直接的に水が連想されます。水を感じる空間として、建築的なマテリアルで表現されるものとしては以下の4つがあります。
- 水盤
- ガラス
- 反射率の高い金属
- グリーン
直接的なものとしては、水を使った水盤が最もうるおいを感じさせてくれますが、ガラスや金属の光の反射に水と同じようなうるおいを感じさせてくれることもあります。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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