ガラスブロックを使った建築は、何か特別な感じがして魅力的に見えます。有名どころでは、安藤忠雄のガラスブロックの家や、イタリアの巨匠レンゾピアノのGINZA MAISON HERMESがあります。
ガラスブロックが選ばれる理由としては、防犯性や断熱性に優れているなどの普通のガラスにはないメリットがあるからです。ただし、あまり街で沢山みるようなものでもありません。ガラスブロックが一般的に普及しない理由についても考察します。
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ガラスブロックの選ばれる理由
ガラスブロックが選ばれる理由としては、以下の5点のメリットがあるためと考えられます。
- 防犯性
- 断熱性
- 防音性
- プライバシー性
ガラスブロックは、普通ガラスに比べて強度が高くつきやぶることは容易に出来ない構造です。自然の光を室内に取り込みながら、高い防犯性を確保することができるため、セキュリティレベルの高いデータセンターなどの建築にも採用されています。厚みのあるガラスの中は真空構造で、高い断熱性能があることから、昨今の省エネ対策にも有効な手段となります。また、厚みのあるガラスにより高い防音性があり外部からの騒音を小さく抑えることに繋がります。また、ガラスブロックの種類によっては、光は透過するけれど視線はカットできる商品もあり、室内のプライバシーも守られます。
ガラスブロックをあまり見かけない理由
メリットの多いガラスブロックではありますが、普通の窓ガラスに比べると圧倒的に採用されている数が少ないのも事実です。これは、以下のデメリットがあるからと考えられます。
- 開閉できない
- 法令対応が難しい場合がある
- コストが割高
建築の窓に要求される機能としては、外の自然光を室内に取り入れるほかに、外気を取り入れる換気、火災の際に煙を外部に排出させる排煙の機能があります。ガラスブロックは開閉できないため、換気と排煙は機械に頼らざるを得ないことになります。特に住居では、自然の外気を取り入れないのは窮屈さを感じることもあり全てガラスブロックにすることは避けられることがあります。ビル建築では火災の際に消防隊員の浸入できる窓を計画する必要があり、ガラスブロックでは浸入できなくなります。
また、ガラスブロックの窓では火災の際に煙を排出する窓として機能しないため、法令対応が難しい場合があります。窓が開閉できないことによる弊害はありますが、やはり採用を見送られる大きな理由として、コストが割高であることが挙げられます。流通量もそれ程多くないことも、割高になる要因であると考えられます。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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