軒天は、建物の外観や性能に大きな影響を与える重要な要素です。日本の伝統建築からモダンなデザインまで、軒天は様々なスタイルで見ることができます。軒天のデザイン、法規制、コストの観点について掘り下げていきたいと思います。
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デザイン性
建築デザインにおける軒天は、外観の印象に大きな影響を与えます。軒天のデザインは、全体の建築スタイルに調和する必要があり、以下の要素を考慮することが求められます。
素材選び
軒天に使用する素材として代表的なものは、木材・金属パネル・サイディングです。建築のデザインに調和させること、法規制、コスト等の観点で選択します。
木材
温かみのある自然な風合いが特徴で、和風やナチュラルな住宅に適しています。例えば、焼杉や天然木材を使用することで、高級感を演出できます。ただし、法規制の観点から使用できない場合があります。
金属パネル
現代的で無機質な雰囲気を持つため、モダンな建築に向いています。アルミやステンレスを使うことで、耐久性も向上します。
サイディング
施工が容易でコストも比較的安く納まる素材として普及しています。カラーやテクスチャのバリエーションが豊富で、デザインの自由度が高いです。
カラースキーム
軒天の色彩は、建物全体のカラーコンセプトと一致させることがポイントです。外壁や屋根との対比を意識することで、建物全体が引き締まって見えます。
法規制
軒天に関する具体的な法規制は、各地方自治体や建築基準法に基づくもので、大きく以下の点に注意が必要です。
防火規制
火災対策として、軒天は防火性能のある素材を採用することが望ましいと考えます。防火地域などの法的な指摘区域では、防火構造を満たす必要があるため、使用できない素材もあります。
施工基準
建築基準法に準じ、軒天の施工には安全性と耐久性を考慮した適切な構造が求められます。例えば、風圧に対する強度や、耐荷重性を確認する必要があります。
環境配慮
昨今では、環境に配慮した素材の選択も重要視されています。リサイクル可能な素材や、環境負荷の少ない製品を選ぶことで、サスティナブルな設計が実現できます。
コスト
軒天の施工コストは、素材、デザインおよび施工方法によって異なります。
素材別コスト
木材
高級材を使用する場合、コストは高めになりますが、安価な合板などを選択すれば、比較的コストを抑えることが可能です。
金属パネル
高価な素材ですが、長寿命なため、ランニングコストを考慮すると割安になることもあります。
サイディング
流通量が多く、工場で大量生産可能なため、材自体のコストも抑えることができます。また、施工が簡単なため施工費も抑えることができる利点があります。
メンテナンスコスト
軒天は定期的なメンテナンスが必要となる部分です。特に木材の場合は、塗装や防腐処理が継続的に必要となります。一方で、金属パネルやサイディングの中には、メンテナンスフリーの製品もあり、長期的にはコストメリットがあります。
まとめ
軒天はデザイン性に優れるだけでなく、法律に則った安全性、コストバランス、そして耐久性を兼ね備えた要素が求められます。それぞれの側面において適切な選択を行うことが重要です。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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