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方位線と正方位線の違いと偏角の求め方

方位

みなさんは「ポラリス」という星をご存じでしょうか。

日本では多くの地域で「ヒトツボシ」と呼ばれている星のこと。そうです、「北極星」のことを学問的に「ポラリス」と呼びます。古来より北極星は目印の星として親しまれてきました。天体の中でもひときわ明るく、星々の中心に存在する。そんな星ですから、北極星が輝く方角が「北」であるとし、大昔から船の移動などの指針として、現代であっても「地図」や「建築敷地図」などの指標として利用しています。

この「北」の位置が、「吉方位」などを図る上でとても重要になってきます。その方位の仕組みを紐解いてみましょう。

 

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方位線と正方位線の違い

方位マップなどを利用する際、自宅の位置を定め(これを「太極」と呼びます)、そこから東西南北に線を引きます。この際、方位を示す線には「方位線」と「正方位線」の二種類が存在します。まずは、それぞれの違いを確認してみましょう。

 

方位線とは

世界地図

 

「世界地図」を思い浮かべてくださいと言われると、大概の方は上記のような図柄を想像されるのではないかと思うのですが、これをメルカトル図法と呼びます。今から500年以上前にベルギーの地理学者であるメルカトルさんが作った地図のこと。学校の社会科でも学ぶ、とても有名なものですよね。

この図法は北極点と南極点をビヨーンと赤道と同じ距離になるよう円筒状に伸ばし平面に起こしたもの。

そこに北極点と南極点を結ぶ縦線(経線)、それに直角で交差する東西線(緯線)を表した方眼のことを「経緯線」と呼び、そこからはじき出した方位を「方位線」と呼びます。

 

方位線

 

富士山を太極として日本の方位線を見ると上記のようになります。

この図法は平面で方位を確認することができるので、とてもわかりやすいのですが、実は欠点が二つあります。一つは北と南の極点を無理やり引き延ばしているので、グリーンランドや南極大陸は実際の形よりもずいぶんとひしゃげたものになっているということ。もう一つは距離感がまったく信用ならないということ。

例えば、富士山から北海道へ旅行をしようとした場合、画像の直線が最短距離と思いがちですが、実際はどんどんあさっての方向に進んでしまいます。球体である地球を無理にマッタイラな平面にしてしまっている弊害とでも言いましょうか。ここが「方位」を確認する際の注意点になります。

 

 

正方位線とは

メルカトルの平面図法に対して、球体としての距離や方位を正確に投影したものを「正距方位図法(せいきょほういずほう)」と呼び、その方位線が「正方位線」になります。

 

正方位線

 

先ほどと同じように富士山を太極とすると、画像のように方位線は弧を描いています。日本のように比較的小さな規模で見ると「方位線」と「正方位線」にはさほどのズレは生じません。あったとしても山一つズレるくらいの差、太極に近ければ近いほど、その差はほとんどないに等しいのです。

 

方位角を45度にした場合

 

例えば、富士山から西に旅行しようとした時も、和歌山くらいまではほとんど差はなく、四国辺りから差が開き始め、熊本や天草諸島辺りが大きく開いてくる箇所になります。その間の距離は直線で約900km。この差をどう捉えるかは個々人の考え方によるところが大きいので、どちらがどちらとはなかなか言えません。

しかし、結局、どちらを選べばいいの?と迷われる方が多いのも事実。その判断で、もう一つ大いに迷うのが方位を45度で考えるか30度で考えるかの違いです。

 

 

気学と奇門遁甲

先ほどの富士山の西旅行は方位角を45度で調べたものになります。その西方位には奈良や四国のほとんど、大分や熊本まで含まれています。この方位角を30度にしてみるとどうなるでしょうか。

 

方位角を30度にした場合

 

画像のように奈良も四国も熊本も外れてしまいます。「吉方位」が西方位でそちらの方に旅行を計画しているようでしたら、ある考え方ではそこは「吉方位」にはなりませんので、あまり効果は期待できないことになります。

逆に「凶方位」が西方位だった場合、熊本への転勤で憂鬱になっていた人も30度では凶方位から外れるので、なんとなく救われた気分にもなりますよね。

実際のところ、この違いは鑑定士などの流派や個々人が信じる考え方によるところが大きいので、どちらがどちらと言えるものではありません。ただ、傾向として大きく捉えると「気学」を取り入れている方は方位角を30度、占いなどに使用する「奇門遁甲(きもんとんこう)」を取り入れている方は45度で考えているところがあります。とくに吉方位を”東南東”や”西南西”など12方位で記載されている書籍などは「気学」を取り入れられている場合が多いかもしれません。

 

 

偏角の求め方

方位角の30度と45度の違いと同じように、「北」の方位を「真北」で考えている流派と「磁北」で考えている流派があります。この違いも見ていくことにしましょう。

 

真北とは

ポラリスである北極星を基準とした北方位のことを「真北(しんぽく)」と言います。

厳密にはこの北極星というのは数万年単位で星が入れ替わっていきますので、クフ王がピラミッドを建造する時に基準にしていた北極星と徳川家康が東照宮を建造している時に基準にしていた北極星は別々の星になります(クフ王はおおぐま座、徳川家康はこぐま座)。

いずれにしても北極星は天空の中心に存在し、そこから垂直に線を落とすと北極点にたどり着きます。ピッタリ北緯90度の地点から真上を見上げると、そこに輝くのが北極星になりますので、まるで地球を中心に天体が回っているような一大天文ショーを見ることができるのです。

日本国内で見ると「方位線」「正方位線」の北方位の誤差は非常に少なく、ほぼ誰もが間違いなく北に向かって進むことができます。先ほどの東照宮をはじめ、数々の古墳や建造物も「真北」を基準としていますし、家を建てる際の建築確認申請に必要な「配置図・敷地図」で表記しなければならない方位も「真北」になります。

 

 

偏角とは

方位を図る指針として「北極星」を基準にする場合ともう一つ「方位磁石(コンパス)」を利用する方法があります。しかし、方位磁石が北を指した先に北極星があるかというと、これは100発100中あり得ないのです。では、方位磁石は間違っているのでしょうか?

地球には地磁気と呼ばれる微細な磁場が流れていて、北極をS極、南極をN極として地球全体を覆っています。この地磁気を利用したものが方位磁石であり、磁石が指す北方位のことを「磁北(じほく)」といいます。

この「磁北」ですが、北極点と南極点を結んだ「地軸」から微妙にズレています。この傾きを「偏角(へんかく)」と呼び、東に磁北が傾いていることを「東偏角度」、西に磁北が傾いていることを「西偏角度」と呼びます。ここ日本では北は北海道、南は沖縄まですべての磁北が西に傾いていますので「西偏角度」として統一されています。

 

 

偏角を求めるには

この「西偏角度」ですが、登山や航海などで方位磁石を利用する際に「真北」をきっちりと測れるよう国交省の国土地理院ウェブサイトで確認をすることができます。

 

国土地理院トップページ

 

 

また、方位を測る便利サイト「あちこち方位」でも”偏角”を調べることができます。

「あちこち方位」

 

 

実際に「磁場」というのは大気のように流動的で時刻や場所によって計測値がさまざまなものになっています。「あちこち方位」の偏角計算verのタグを見ても2000年版、2010年版、2015年版とバージョンアップされていますので、偏角を計測する際には注意が必要です。

 

風水とは気の流れを見る方法

東西南北の方位を「30度」で見るか「45度」で見るかの違いが流派によって違うように、北方位を「真北」で見るか「磁北」で見るかの違いも流派によって異なります。

一つの目安ではありますが、「吉方位旅行」や「凶方位除け」など”風水”を頼る場合、多くの風水師と呼ばれている方たちは日本で独自に発達した「九星気学」の考え方を取り入れられている傾向があります。それは”風水”と呼ばれるものが「気の流れ」に重きを置いているためであり、”風水”の中でも「理気(りき)」と呼ばれる部類になります。

いずれにしても、どの方法を取り入れるかは個々人の自由。良い気を取り入れて、素敵な毎日を過ごしていきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

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