面積って様々な表現方法があることをご存じでしょうか。面積を生み出すには、ある長さと長さを掛け合わせる必要があります。長さの単位は、メートルが一般的と思われがちですが、日本では尺貫法とよばれる、いわゆる1尺(しゃく)という単位があります。様々な面積単位があるのは、長さを表す単位も様々だからです。
逆に言えば、その長さの単位を知ってしまえば、面積の単位も特別難しくありません。そこで本記事では、土地面積の単位について解説します。
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国際標準のm(メートル)と㎡(平米)
m(メートル)は現在使用される単位の原則となる為、特に解説は不要と思います。歴史的部分だけ少し解説すると、17世紀にヨーロッパにて、単位を統一する議論が起こり、北極点から赤道までの間の子午線弧長を分割したものがm(メートル)です。
1㎡(平米)とは、1m×1mの面積を表します。一般に、建物面積や土地面積等も、平米で表現します。
坪(つぼ)とは何か
国際標準を定める歴史の中で、m(メートル)が広く使用されるようになりましたが、日本を含む東アジアでは、尺(しゃく)と呼ばれる単位がありました。これは、人の身体寸法を基準にしており、1尺とは手首から肘あたりまでの長さです。(尺の由来は、手を広げた形と言われています。)地球を基準にしているのがm(メートル)で、身体を基準にしているのが尺(しゃく)となります。
そして、尺という単位で面積を表すものが坪(つぼ)です。日本人に馴染みの多い畳があります。この畳は、3尺×6尺です。この畳を2枚敷くことで、長方形が正方形に変わります。これが1坪(畳2枚=1坪)となります。
余談ですが、日本では「坐って半畳、寝て一畳」という言葉があります。(由来や言い換えは諸説あります。)日本人の身体寸法と建築の関わりを示す独自な空間概念です。何畳の広さなのかという表現が今でも普及しているのは、日本人の身体寸法と合わせた歴史があるからなのです。そう考えると、寝るだけなら1畳で良いという極論もありそうなものです。
大きな面積を表す様々な単位
さて、ここまでの内容で、メートルと尺という2つの長さ単位から、平米と坪という面機の違いを解説しました。ただ、1坪が2畳だとして、土地の面積を畳2枚分の基準で表現していたら、とんでもなく大きな数字になると思いませんか。平米も同様で、平米より坪の方が広いですから、尚更です。これから解説する内容は、広い土地を表す単位で、平米や坪を基準としています。
a (アール)
a (アール)は、1辺が10mの正方形の面積と定義されます。つまり、1a=100平米です。
ha (ヘクタール)
ha (ヘクタール)は、1辺が100mの正方形の面積と定義されます。つまり、1ha=10,000平米です。1a(アール)が1平米の1辺を10倍の大きさにしたもので、ha(ヘクタール)が1a(アール)の1辺をさらに10倍したものです。つまり、面積としては10倍×10倍で100倍となります。1a(アール)と図式は同じです。
畝(せ)
ここからは、日本の身体寸法(尺)と関係する面積です。平米とa(アール)の10倍関係と違い、1畝=30坪となります。詳細は、別記事「平米(m2)から坪を計算|1坪は何平米?」で解説しますが、1坪は約3.3平米ですので、1畝=30坪は、約99平米となり、1a(アール)に近い数値となります。ただし、坪は正方形ですが、それを30個正方形で並べることは不可能なので、ここが一般的に覚えるのが難しい部分です。大きさの目安として覚えるしかないです。
反(たん)
畝(せ)を覚えてしまえば、反(たん)を覚えるのはシンプルです。1反(たん)=10畝(せ)となります。辺ではなく、面積が10倍です。つまり990平米程度となります。約10a(アール)です。
まとめ
面積の計算は、国際標準のm(メートル)単位をベースに㎡(平米)で表しますが、日本では身体寸法による尺(しゃく)という単位をベースに坪(つぼ)という表し方もします。平米からa(アール)、ha(ヘクタール)という大きい面積単位が、坪から畝(せ)、反(たん)という大きい面積単位が生まれているのです。