「東西南北の方角を測る道具を3つ答えなさい」と質問をされたら、どんな道具を思い浮かべますか?
『コンパス』『方位磁石』『方位磁針』。さて、他には何かあるでしょうか。『太陽』『影』『北極星』。そうですね、言いたいことは伝わりますが道具ではありません。『敷地図』『測量図』『間取り図』。確かに建物の方角などを確認することはできますが、これも道具ではありません。
方角を確認する方法はいくつかありますが、方角を確認する「道具」というのは『磁石』だけになります。では、『コンパス』『方位磁石』『方位磁針』はどれも違う「道具」なのでしょうか。
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『コンパス』『方位磁石』『方位磁針』の違い
結論から言うと、『コンパス』『方位磁石』『方位磁針』はどれも同じ「道具」になります。
ということは、冒頭の質問の答えは「一つの道具」について、ただ単に言い方を変えただけ。ですが、用途によっては他の名称が用いられることがあります。
『コンパス』『方位磁石』『方位磁針』の種類
東西南北を図る
登山で使用
風水で使用
方位磁石が指し示す方向
方位磁石の色がついている磁針は例外なく全てのものが「北方向」を指し示します。この「磁石が指す北」の方位のことを「磁北(じほく)」と呼び、地磁気の水平分力の向きとされています。その両端をそれぞれ「北磁極」「南磁極」と呼び、この二つの極点を結んだ線を「磁気子午線」と呼びます。地図においては、地軸の両端に当たる北極点と南極点を結ぶ子午線を基準とし、「真北(しんぽく)」の方位を必ず上向きにして作図することがルールになっています。
この「真北」にあたる「北極点」と、先ほどの「磁北」にあたる「北磁極」は必ずしも一致せず、とくに「北磁極」は年間40kmほどの距離を常に移動しています。このことから方位磁石が指し示す方位は不安定であり、「真北」を常としている地図に対して、そのズレを考慮しなければいけません。
このズレを「偏角(へんかく)」と呼び、「真北」から見て東に偏っている場合を「東偏」、西に偏っている場合を「西偏」と言います。日本においては、ほとんどの場所で「磁北」が西に傾いているので「西偏」になります。
地磁気について
となると、方位磁石は常に「北磁極」を向いているとイメージしがちですが、そうではありません。
上記の図のように「地磁気」の流れというのは天気図のような形をしていて、方位磁石はこの地磁気の向きに沿って「北方向」を指し示しています。日本でいうと、北海道の中頓別町で約11度と一番大きく、都心辺りで約7度、沖縄ですと約5度、日本最東端に位置する「南鳥島」では0度となっています。
この違いは図にあるように地磁気はいびつな弧を描きながら移動しているためで、天気と同じように、この流れは常に変化しています。正確な「偏角」については、国土地理院のホームページにアクセスすると、最新の偏角情報を得ることができます。
コンパスの語源
方位磁石のことを「コンパス」と呼びますが、円を書いたりする文房具も「コンパス」と呼びますよね。英語にすると、どちらも「Compass」となるのですが、その語源はラテン語に由来するそうです。「円=com」と「区切る=passus」が組み合わさったもので、「円を分割する」という意味になります。
ちなみに「Compass」で検索をしても文房具のコンパスはなかなかヒットしません。厳密には「Pair of Compasses」、日本語にすると「組になってる方のコンパス」という呼び方になります。
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