1LDK(リビング・ダイニング・キッチン)とは、団欒室・食事室・厨房が1つに纏まった間取りを示します。1DKや1K、1R等の部屋は、比較的に小スペースである為、「家具の配置をどのように生かせば、快適に住めるインテリアを選べるのか」という観点で紹介しました。
一方で、1LDKはファミリータイプの住居としてマンションや戸建てを問わずに採用されている間取りの為、家具を配置するイメージは多くの方がお持ちだと思います。実は1LDKのインテリアを考える上では、家具の配置は実はそこまで重要ではありません。
今回は、1LDKをより生かす為、「どのような家具選びをすると良いのか。」という観点で紹介したいと思います。
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1LDKの特徴とは?
1LDKとは、家族で過ごすために考えられた住宅タイプです。ですので、1人や2人での利用を想定している間取りではない為、キッチンもグレードこそあるものの比較的に広くスペースを確保しており、必ずではないですが、キッチンはダイニングやリビングの方を向けられている場合が多いです。
つまり、ダイニングやリビングの方向を向いて料理をする、という間取りが多く採用されています。
ということは、キッチンとダイニングは近い方が、生活がし易くなります。料理をする、片付ける行為は必ず発生しますので、距離が近ければ移動も少なく、かつキッチンとダイニングにいる人同士で会話もし易いので、コミュニケーションをとり易いということになります。
さて、リビングとは団欒スペースです。一般的には、そこにテレビを配置します。テレビを見やすくするためには、テレビの高さに注意する必要があり、昨今は大型のテレビも主流ですので、落下防止という観点からも、必然的にテレビの設置高さは低くなります。すると、その手前には飲み物等を置けると便利なので、テレビを遮らない背の低いテーブルが置かれ、リラックスして座れる様にと、ソファが置かれます。
この、テレビとローテーブル、ソファの組合せは理にかなっており、リビングの代表的な組合せです。
1LDKの特徴を纏めると、ダイニングとキッチン、リビングという大きくは2つの空間で構成され、キッチンは立ちながら作業する為、ダイニングテーブルは背の高いものが選ばれやすく、逆にリビングはテレビの配置に合わせるために、背の低い家具が合わされる、という構成を持ちます。
1LDKのインテリアのポイント
ここまで、ダイニングとキッチンは背が高い家具の方が使いやすく、リビングは背の低い家具の方が使いやすい、という特徴をお伝えしました。
この配置は使いやすさの問題ないので、インテリアとして居心地を良くする為のポイントは、冒頭で説明した通り、「家具の選び方」です。1LDKは広い一体空間の為、「全体の中で統一するもの」が何なのかを決めておくことで、インテリアのバリエーションを増やすことが出来ます。
色を合わせる時のポイントは「素材ごと」に合わせる!
家具の全ての色を統一することは難しいです。もちろん、絶対に不可能ではないですが、やはり家具は見た目と機能のどちらも重要ですので、見た目だけにこだわっても、住みやすい家にはなりません。
そこで色を合わせる時のポイントは、「素材ごとに合わせる」です。
素材ごとというのは、例えば「木」なら木の部分はなるべく色を合わせてあげる。椅子やソファの座面は「ファブリック」系の素材が多いですが、その色は合わせやすいので合わせてあげる。このように、部屋の家具で使用している素材については、色を合わせることで、比較的簡単に家具のデザインを統一感のあるものにすることが出来ます。
テーブルであれば、脚部分の色は比較的合わせやすいです。下のような合わせ方はいかがでしょうか。
1LDKインテリアのコントラスト例
椅子であれば、座面(ファブリック系等)の色は合わせやすいです。下の感じはいかがでしょうか。
必ずしも完全に一致する必要はありません。椅子の座面や脚部、テーブルの天板等、同じ系統の素材にしやすい部分は、色味等を統一するだけで、全体の統一感が生まれます。
テイストを合わせる時のポイントは徹底的に!
インテリアを考える上で、より上級なテクニックは「テイスト」を合わせることです。
一般的な住宅の場合、壁や天井、床の素材について選択肢が少ない為、テイストを完全に合わせることは難しいです。また、家具の価格も比較的に高くなります。ですが、結局のところ、キッチンの横に背の高い家具を配置し、リビングは背の低い家具を配置するという構成は変わりません。ですので、家具のテイストを徹底的に統一すれば、割とそれっぽくなります。
なんとなくどのテイストにもあいそうなシックなソファやテーブルを紹介しておきます。
1LDKインテリアのコントラスト例
アンティーク調家具の選び方
テイストといっても、なかなか難しいと思いますので、少しだけポイントを紹介します。
アンティーク系は、基本的に家具の脚部が湾曲する等のデザインが施されています。ですので、1LDKに設置される家具を徹底的にそうしたデザインで統一すれば、アンティーク調の部屋になっていきます。値段は高めですが、棚やテレビボード等、殆どの家具を合わせられます。木中心の家具になり易いですので、どうしても違うテイストの家具でも、木調であれば割と合わせることも可能です。
ヴィンテージ調家具は木目のデザインが最適
ヴィンテージ調は難易度が高いインテリアです。それっぽく見せる為には、木目を強調したデザインでなるべく全体を統一することです。
一方で、部屋の壁や床、天井は一般的にはシンプルになっているLDKが多いですので、場合によっては壁紙の上からシートを張る、床にラグマット等を敷く等の工夫が必要なテイストです。目に入る情報量が多いテイストですので、例えばソファはシンプルなものを選ぶ等、ある程度バランスを保つことも必要となります。植栽を置くことで、雰囲気は壊さずに落ち着いたバランスを保つこともできるので、植栽を複数設置するには有効なテイストとなります。木目が強調されているデザインなので、植栽が合うのも当然です。
モダン調家具はシンプルさとモノトーンが最適
モダン調は、基本的にモノトーン系の家具(ホワイト、グレー、ブラック)で揃えていくと良いです。リビングの床はフローリング(木調)である場合が多いので、家具の脚部が木の時は、フローリングの木に合わせた色にすると、より統一感が生まれます。カーテンも、なるべくシンプルなデザイン、色味にした方が良いです。
アクセントカラーを部屋に取り入れると、よりデザインされている雰囲気を出せます。
注意すべきは、ソファのクッションや椅子の一部等、部屋全体に対して、少ない面積に取り入れることです。
ソファそのものだったり、カーテンだったり、面積の大きい部分にカラーを入れる場合は注意が必要です。また、モダン調の特徴としては、シンプルデザインが主なコンセプトになる為、実際の生活に必要な小物関係が散らかっていると、通常よりも散らかっているという状態が強調されてしまいます。収納についても、きちんと考えた方が良いです。
1LDKの限られたスペースを有効化する
実際の1LDKのインテリアを考える上で、家具の機能的な選び方、そして色やテイストの合わせ方を紹介しました。最後に、1LDKの広さによって工夫する方法を紹介します。必ずしも、1LDKだから十分なスペースがあるとも限りませんので、限られたスペースをいかに上手く利用できるかも、重要なインテリアデザインです。
① ダイニングとリビングを纏める
ダイニングテーブルにソファを採用することで、ダイニングとリビングを纏める方法です。
注意点は2つあります。
1LDKインテリアのコントラスト例
② カウンタータイプのダイニングとする
ダイニングをカウンタータイプにすることで、リビングスペースを確保する工夫です。
1LDKの場合、団欒自体はリビングで行う為、ダイニングテーブルは大きさの割に使わない場面もあります。ですので、カウンタータイプでも割と使い勝手は変わりません。1LDKという間取りではあるものの、キッチンとリビングのようなイメージでインテリアを計画することが出来ます。但し、カウンターチェアは座り続けると意外と疲れます。カウンターの高さとチェアの高さには注意しましょう。
個人的には、ダイニングにカウンターチェアの採用はあまりお勧めしません。テーブルの高さは70cm程度で奥行が40cm程度のものを探しましょう。(テーブル高さが85cm~87cm程度のものは、カウンターチェアが必要です。)
下のようなタイプはいかがでしょうか。
1LDKインテリアのコントラスト例
1LDKのインテリアのまとめ
以上が1LDKのおすすめインテリアでした。
1LDKのインテリアを纏めると、
- ダイニングはキッチンに合わせた家具選び、リビングはテレビに合わせた家具選びをする。
- 色を合わせる場合は、家具全体ではなく素材部分の色を合わせる。
- テイストを合わせる場合は、それぞれのテイストの特徴を理解して徹底的に合わせる。
- スペースが限られている場合は、ダイニングとリビングを兼用できる家具、もしくはダイニングのコンパクトスペース化を図る。
広い部屋の分、配置される家具も多いため、インテリアデザインも難しいですが、ポイントを理解して家具選びを行えば、きっと素敵な1LDKをつくることができるでしょう。
ぜひチャレンジしてみてください。
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