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DKとLDKの違いと公取発表の表示基準|不動産屋でも知らない社員が多い

DK LDK 違い 公取発表 表示基準 不動産面積

DKとLDKの違い、正しく理解できていますか。例えば賃貸マンションを探しているとき、検索条件の間取りのタイプにチェックを入れる場合がありますが、DKやLDKと書かれる表現って何となくはわかっているものの、特に勉強するものでもない為、理解までは出来ていないと思います。本記事では、DKとLDKの違いを解説しながら、このような表現が何を示しているのかまで理解できるよう、説明します。

 

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食寝分離とnLDK

間取りタイプの歴史

間取りタイプ例

DKとLDKの違いはシンプルすぎて逆に理解ができなそうな為、先ずは建築学から住宅の歴史的背景を解説します。

第二次世界大戦後、日本では住宅不足を背景に短期間で大量の住宅を供給する為の方法が模索されました。そこで考えられたのが、住宅設計の標準仕様を確立することでした。つまり、家をつくる為の基本事項が纏められれば、家づくりを迅速かつ社会全体で統一的に行えるということです。

その基本方針として、当時、庶民住宅の住まい方を研究していた建築家によって、食寝分離の必要性が唱えられ、台所と食事室を一体とした部屋が提案されました。現代のダイニングキッチンの原型です。

この台所・食事室に2つの部屋、つまり食寝分離の寝室側を2部屋繋げたものが、後に公団の標準設計に引き継がれ全国に展開されました。この住居タイプを51C型(ごじゅういちしーがた)と呼びます。

51C型の例

51C型の進化

51C型が全国に広がる中で、家族の団欒と家族の構成人数に合わせた個室の分離が重視されるようになり、リビングルームが生まれます。この住居を「nLDK」と表現し、1970年台から一般的に普及していきます。現代で当たり前の住宅形式は、実はこの頃に生まれたものということです。

51C型の台所・食事室をダイニングキッチンとして「DK」族の団欒を目的としたリビングルームを「L」と表現し、そこに個室が何部屋あるのかによって「n」を数字化し、住宅のスペックを表すようになったのです。

nLDK

こうした歴史的背景を理解すると、日本の住宅文化における縁側や大黒柱は、食寝分離や家族団欒の考え方からは少し逸れる為、マンションや最近の戸建て住宅から姿を消していることが納得できます。

DK?LDK?

ここからが記事の本題です。

DKとLDKの違い

DKとLDKの違い
・DK(ダイニングキッチン)は台所+食事室
・LDK(リビングダイニングキッチン)は台所+食事室+リビングルーム(家族団欒室)

先ほどの解説である程度の違いは理解できたと思います。しかし、一般的にそこまで明確に部屋を使い分けることが絶対でもない為、DKとLDKの違いが理解できていないかもしれません。

例えば、食事するダイニングテーブルがあったとして、傍にテレビでもあれば、リビングルームとしての役割も果たしてくれます。

この為、DKという部屋をリビングルームも兼ねているからLDKと思っても不思議ではないです。しかし、建物を購入する側からすれば、ダイニングとリビングを兼ねられるかどうかで名前を決めてほしくないですよね。

DKとLDKの違いをどのように定めているかというと、単純明快な部屋の広さで分けています。1部屋が広ければ、ダイニングスペースとリビングスペースをそれぞれ設けられるという考え方です。

不動産公正取引協議会(公取)が不動産広告等における「DK」や「LDK」の表示基準を定めています。基準は個室が住居に何個あるのか、言い換えると、先ほどのnLDKの「n」が幾つなのかです。

必要広さの最低限は下の表の通りです。

個室数 DK LDK
1部屋 4.5帖(畳) 8帖(畳)
2部屋以上 6帖(畳) 10帖(畳)

個室が1部屋の場合

個室が1部屋の場合、キッチンのある部屋が4.5帖(畳)以上でDK、8帖(畳)以上でLDKとなります。

個室が1部屋の場合

因みに、キッチンのある部屋が4.5帖(畳)以下の場合、DKではなく、Kと表示されます。

個室が2部屋以上の場合

個室が2部屋以上の場合、キッチンのある部屋が6帖(畳)以上でDK、10帖(畳)以上でLDKとなります。

個室が2部屋以上の場合

最初に解説した通り、台所や食事室、リビングルームを含む「nLDK」という考え方は、家族の構成人数も考慮した考え方であるため、1部屋しかない場合と、2部屋以上ある場合で家族人数も違うと考えます。

2人のリビングなのか、4人のリビングなのかで、必要な広さも違うと考えるのが自然ですので、基準も部屋数で異なっているのです。

まとめ

DKとLDKは広さによってその名前が使い分けられています。

不動産公正取引協議会(公取)によって、DKやLDKの表示基準となる広さの最低限を定めていますので、住宅探しの際にどれくらいの部屋の広さが欲しいかをイメージしておくことで、より住みやすい「家」を探して頂ければと思います。

 

 

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