この記事では、建築積算士の試験日・試験内容・合格率・おすすめのテキストについてまとめています。
建築積算士とは、建築物の工事費において数量算出から工事費算定までを行う専門家です。図面などの情報をもとに工事費を算出するので、設計図や建築図面などを読み取るスキルが必須です。建築積算士になるには、公益社団法人日本建築積算協会が認定する資格試験に合格する必要があります。一次試験と二次試験があり、二次試験は基本的に一次試験に合格しないと受験できませんが、二次試験のみ不合格の場合は翌年に限り一次試験が免除になります。他にも、学歴や保有資格によっては免除になるケースがあります。
それでは、建築積算士について紹介していきましょう。
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建築積算士試験概要
受験資格
受験年度の4月2日に満17歳以上の方が一次試験から受験できます。次のいずれかに該当する場合は一次試験が免除されます。
- 建築コスト管理士、建築積算士補
- 一級建築士、二級建築士、木造建築士
- 一級建築施工管理技士、二級建築施工管理技士
- 日本建築積算協会の積算学校の卒業生 (詳細は積算学校事務局に要問合せ)
- 過去の一次試験に合格された方
試験内容
一次試験(学科)
- 試験時間:3時間
- 問題数:50問
- 問題形式:4肢択一方式
- 合格基準:満点中おおよそ60%以上と想定
出題範囲
「建築積算士ガイドブック」に沿って下記の内容が出題されます。
- 建築積算の基礎となる建築一般の知識
- 建築数量積算の理解度:建築数量積算基準の目的や原則に関しての理解。また、これに基づいて建築工事費を算出するための建築数量を計測・計算し、数量調書を作成する知識及び技術
- 工事費に関する知識:建築数量積算基準及び建築工事内訳書標準書式等に基づき、工事費を算定する知識及び技術
- 建築生産に関する知識
二次試験(実技)
① 短文記述試験
- 試験時間:1時間
- 問題数:2問
- 問題形式:問題に対する解答を短文(200字以内)で記述
② 実技試験
- 試験時間:4時間30分
- 問題数:躯体(コンクリート、型枠、鉄筋)、鉄骨、仕上、内訳明細作成・工事費
- 算出(以上4分野)
- 問題形式:図面に基づき、数量を計測・計算と、内訳明細の作成
出題範囲
① 短文記述試験
建築積算士ガイドブックのうち第1章~第4章、第9章~第15章を対象とする。
② 実技試験
建築積算士ガイドブックのうち第5章~第8章、巻末の基準類(建築数量積算基準・内訳書標準書式の主要な部分は、平成27年4月1日版以降のガイドブックに記載)。
試験会場
札幌・仙台・東京・金沢・名古屋・大阪・岡山・広島・福岡・鹿児島・沖縄 ※一次は10都市10会場
受験申込期間
- 一次試験: 2023年6月1日(木)~8月31日(木)
- 二次試験: 2023年10月2日(月)~12月7日(木)
試験日
- 一次試験:2023年10月22日(日)
- 二次試験:2024年1月28日(日)
受験手数料
27,500円(税込)
- 建築積算士補:受験料半額(13,750円)
- 学生会員:受験料半額(13,750円)
合格発表日
- 一次試験:2023年12月1日(金) ※10時頃に協会ホームページにて合格者の受験番号を公開
- 二次試験:2024年3月1日(金) ※10時頃に協会ホームページにて合格者の受験番号を公開
建築積算士の合格率
建築積算士 一次試験 | |||
---|---|---|---|
実施年 | 受験者 | 合格者数 | 合格率 |
2023年 | 430人 | 285人 | 66.3% |
2022年 | 390人 | 223人 | 57.2% |
2021年 | 361人 | 244人 | 67.6% |
2020年 | 323人 | 171人 | 52.9% |
2019年 | 313人 | 177人 | 56.5% |
2018年 | 313人 | 212人 | 67.7% |
建築積算士 二次試験 | |||
---|---|---|---|
実施年 | 受験者 | 合格者数 | 合格率 |
2022年 | 778人 | 452人 | 58.1% |
2021年 | 759人 | 491人 | 64.7% |
2020年 | 523人 | 330人 | 63.1% |
2019年 | 644人 | 446人 | 69.3% |
2018年 | 678人 | 398人 | 58.7% |
建築積算士試験の参考書・問題集のおすすめ
『建築積算士の試験勉強用のテキスト・問題集ってあるの?』と悩んでいませんか?こちらでは、建築積算士の学科試験を独学で勉強している方に向けて、おすすめのテキストや問題集をご紹介します。是非参考にしてみてくださいね。
建築積算士ガイドブック
建築積算士試験を主催する公益社団法人日本建築積算協会が出版しています。要点が分かりやすくまとまっています。試験ではこのガイドブックに沿って出題されるので、受験者は必読です。
著者 | 阿久津 好太 他 |
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出版社 | 公益社団法人 日本建築積算協会 |
ページ | 358ページ |
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初めての建築積算
建築積算の教科書として建築系学校で採用されてきた、建築初心者向けのテキストです。鉄筋コンクリート造・鉄骨造・木造の数量積算の要点が分かりやすくまとまっています。
著者 | 〈建築のテキスト〉編集委員会 |
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出版社 | 学芸出版社 |
ページ | 176ページ |
建築実務テキスト 建築積算
「建築積算」に関する基礎知識と基本的な実務が修得できる入門書です。典型的な建物の設計実例や豊富なイラストと図解を用いて分かりやすく解説しています。
著者 | 佐藤隆良、田村誠邦 |
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出版社 | 市ヶ谷出版社 |
ページ | 184ページ |