吹き抜けや高天井に設けられるハイサイドライトは、室の奥まで光を届け、天井面を明るく照らして室内全体を明るくする役割を持っています。真上から光を取り入れるトップライトに比べ、間接的に横から入ってくるハイサイドライトは温熱環境的にも有利であり、プライバシー配慮にも有効です。そんな多くのメリットを持ち合わせるハイサイドライトですが、高い所に設置されるが故のデメリットもあります。
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ハイサイドライトとは
ハイサイドライトとは、字のごとく高い位置の側面から光を取り入れる窓を示していて、真上からの光を取り入れるトップライトと、ヒトの目線程度の高さの窓との中間的な少し曖昧な存在でもあります。明確に、床面から何センチ上部であればハイサイドライトと定義されているものではなく、一般的には、ヒトの頭が隠れる程度の高さより上部に取り付く位置である約2m程度より上部の壁面に取り付く窓がハイサイドライトに該当すると考えます。
ハイサイドライトのメリット
ハイサイドライトは光を部屋の奥まで届ける以外にも沢山のメリットがあります。ハイサイドライトを設ける位置を天井面に合わせることで、天井が広く感じられ、空間自体を広く感じさせる効果があります。また、天井面から外部へ視線が抜けることによる実空間以上の広がりを感じることが出来ます。
また、ハイサイドライトに開閉機構を取り付けることにより、高低差による効率的な風の抜けをつくり夏場の室内に涼しい風の抜け道をつくることが出来ます。室内の使い勝手上も、壁面を有効に利用できるメリットがあります。通常の窓の場合は、窓のある壁面には背の高い収納棚などの家具を配置することができませんが、ハイサイドライトの場合は自由に家具を配置できるメリットがあります。
ハイサイドライトのデメリット
ハイサイドライトのデメリットは、高い位置に取り付く為、メンテナンスや掃除がしづらい点です。
特に吹抜けに設けたハイサイドライトは、床面から4m以上の高い所に取り付く場合があり、その場合は脚立にのっても手の届かない位置になります。おそらく掃除することはないことになると思います。また、ハイサイドライトの窓を開閉させる場合は、オペレーターを取り付ける必要があります。オペレーターはイニシャルコストも高くなり、電動となればランニングコストも考える必要があります。ハイサイドライトは、光を効率よく室内に取り入れる非常に有効な手段ではありますが、将来のメンテナンスのことを十分考慮して設置する必要があります。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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