石を籠の中に詰め込んだ蛇篭を外壁や外構に使うカフェや高級住宅などが街中で見受けられるようになりました。特に最近では緑化や木、石など自然素材をつかったバイオフィリックデザインが好まれる傾向があるため、新しい工法や商品かと思っている方も多いのではないでしょうか。どこかお洒落で先進的な雰囲気があるデザインのように見えますが、蛇篭の歴史は古く、本来は河川などの土木工事で使われていた工法です。
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蛇篭の歴史、本来の使われ方
蛇篭がつかわれ始めたのは、今から2000年以上前から中国でつかわれていたと言われています。当時は、現代使われる金属製の籠ではなく、竹で円筒形のかごを編み石を詰め込んで河川工事に使われていました。円筒形で長尺の籠上のカタチをしているため、まさに見た目が蛇のようです。
現在では、日本工業規格JIS A 5513に制定され、竹製ではなく耐久性等なども考慮し金属製が主流となり、形状も円筒形や角型などさまざまな形状に対応できるようになりました。ただ、土木工事では一般的な工法として浸透していますが、建築では使われる場面はかなり少なく感じます。土木と建築は似た業種でもありますが、なかなか交わることはなく、蛇篭を建築に使う建築設計者は数少ないのが実情です。
蛇篭をつかった建築例
建築につかう蛇篭は、外構の門扉、目隠し塀、外壁によく使われます。
外構門扉につかう蛇篭
門扉はそれほど高さを必要としない場合が多く、比較的蛇篭の使いやすい場所でもあります。自然素材の石が積み上った門扉は、見た目のインパクトも大きく、サインを組み合わせることでお洒落な門扉になります。
目隠し塀につかう蛇篭
道路からの目線カットに使用する目隠し塀は、植栽などの生垣、コンクリートブロック塀、RC壁などがありますが、自然石を積み上げる蛇篭の選択肢も1つあります。植栽と組み合わせることで、一段と雰囲気がでます。
建築に外壁につかう蛇篭
蛇篭は外壁機能である防水性や気密性、断熱性などはありませんので、建築的な機能が必要な外装の外側若しくは内側にしようすることになります。すこしコスト的には不利なところはありますが、見た目のインパクトは大です。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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