住宅の扉で使われる材料としては、木製若しくはアルミ製が一般的ではありますが、鉄やステンレス等の鋼製も稀に使われることがあります。一般的に使用される木製やアルミ製については、汎用性、流通性、経済性の観点から最も多く使われる理由になっています。
木製やアルミ製の既製品は、多数のメーカーが存在し種類も豊富に取り揃えられていることからも、流通性と経済性がよくなっています。ただし、既製品の木製やアルミ製の意匠性では物足りない場合はオーダーでつくることになり、経済性が一気に悪くなります。
その点、鋼製の場合はそもそもオーダーでつくるものですので、価格帯は安定しています。また、鋼製扉は表面の仕上がり(表情)も非常に豊かに表現することも可能です。
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鋼製扉の種類
鋼製扉には、スチール製の扉、ステンレス製の扉などがあります。スチールは鉄と炭素の合金である「鋼」が一般的です。ステンレスは鉄を主成分としクロムを含んだ合金となります。
鋼製扉の仕上げの種類とその魅力
スチール製ステンレス製、それぞれ表面処理の方法により違った表情をつくりだすことが可能ですが、錆びないように表面を守ることがもっと重要です。特にスチールの場合は、錆びやすい性質があるため、なんらかの表面処理が必要となります。錆びに対する処理については、施工性と経済性の観点よりスチールを塗装で覆う方法が最も多く採用されています。一般的に錆止め塗装と言われるものです。塗装を施すことで、錆にくくするだけでなく、表面の意匠も自由に色を選べることになります。
以外にも、鋼製の扉を錆から守る方法があります。それは、酸化被膜で覆う方法です。金属は、酸素と水に化学反応(酸化)を起こし錆びるが進行することになります。表面をあえて酸化させて緻密な錆びで表面を覆うことで、それ以上酸素や水が浸透しない構造とすることで、金属の耐久性を上げることに繋がっています。
また、鋼製のものは自然界の酸化鉄から酸を還元してつくられていますので、酸化させることで、本来の姿に戻っていることになり、物質が最も安定している姿でもあります。酸化させて表面を覆う方法として赤錆で覆う(コールテン鋼)方法と黒錆で覆う方法があります。
この酸化された錆びで表面を覆う酸化被膜は、金属本来の姿、自然の姿に近い状態ですので、なぜか美しく見えてきます。また、錆びで覆われた姿は経年によるものの風合いも加わりより味わい深さが感じられます。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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