自然の多い郊外だけでなく、都心部でも自然との繋がりを重視して建築が創られることが増えてきています。自然と人とのつながりは、ダイレクトな「樹木を置く」ものから、人が自然体で居られる空間を造るなど解釈も様々です。
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室内と室外との繋がり
外の新鮮な空気に触れるだけで、人は自然との繋がりを感じます。集合住宅では、各戸がプライバシーに配慮され外との繋がりは殆ど無い状態になりますが、バルコニーを立体的に大きく跳ね出すことで、自然との繋がりを目指した建築があります。
この事例では、内部と外部とのつながりに加え、地域にシンボルとなるランドマーク的なデザインが求められ、そこに住まう人々の色が表層にあらわれることを意図したデザインとなっています。バルコニーが大きく跳ね出すことで、そこで植栽を育てたり、家具を置いたり、第2のリビングとして使用したりと、そこに住まう人々の色が、建物外部に反映されます。さらに、バルコニーが大きく跳ね出すことで積極的に外へ出ようとする心理が働き、人と自然とのつながりがより身近になります。
自然とダイレクトに繋がる
郊外の自然豊かな場所であれば、建築と自然をゆるやかに繫げることで、室内に居ながらもダイレクトに自然を感じることができます。敷地内の樹木を出来る限り保存し、木々のなかに建築物が埋まるように建て、建築の仕上げ材に金属を使うことで、樹木が建築に映り込み、まるで森の中にいるような空間をつくることもできます。また、周辺の森と連続するように屋根の上に樹木を計画することがあります。
建物の屋根に樹木を設置すると荷重が余分にかかり、構造躯体への負担が大きくなりますが、屋根部分からの熱負荷は大きく軽減され環境への配慮がなされます。太宰府天満宮の例では、屋根面の樹木がより感じられるように、屋根先端を低く構え、約30度の勾配にすることで樹木の足元まで視線に入ってきます。
自然と人との共生
2025年の大阪万博では、大きな木造リングにより自然と人との共生を狙っています。約160か国が集結する場で、伝統を重んじ、最先端技術を駆使して大断面集成材を使い、接合部は金物を使用することで大地震時にも耐え得る大規模木造が実現しています。リング状の木造架構は、外側にむけて反り上った形状となり、内側からは空がリングに切り取られて見ることができます。大きく広がる空を160か国の多様性のある人々が同じ1つの空を感じつながることができるよう計画されています。
また、リングの中央には森を配置し、リング内に居る人々はダイレクトに自然とつながることができる計画となっています。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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