日本の巨匠建築家の一人である谷口吉生。
とにかく徹底した無駄を排除したディテールが特徴的な建築をつくります。谷口吉生が手がける美術館の設計は、他の建築家を寄せ付けない美しさがあります。谷口吉生の建築に使われるマテリアルは、ガラス・コンクリート打放し・アルミ・石が多く採用されています。すべて異素材であるにもかかわらずモジュールを合わし、目地の位置もピッタリ合わせる設計で建物に秩序を与え緊張感のある雰囲気があります。
生い立ち、経歴はやはりエリート建築家の道を歩んで来られています。建築家谷口吉郎を父にもち、慶應義塾大学工学部を卒業し、ハーバード大学建築学科大学院修了後、東京大学都市工学科丹下健三研究室および丹下健三都市・建築研究所に所属するという建築界の超エリート道を歩んでこられました。
自身の設計事務所を開所してから1984年 日本建築学会賞 (資生堂アートハウス)、1984年 吉田五十八賞 (土門拳記念館)、1987年 日本芸術院賞 (土門拳記念館)、1990年 毎日芸術賞 (東京都葛西臨海水族園)、1994年 村野藤吾賞 (丸亀市猪熊弦一郎現代美術館・丸亀市立図書館)、2001年 日本建築学会賞 (東京国立博物館法隆寺宝物館)と数々の賞を受賞しています。
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谷口吉生の作品
谷口吉生の作品には大きく3つの特徴を持った分類に分けられます。
- ガラスの箱
- 石の箱
- 大きな門構え
ガラスの箱
東京都葛西臨海水族園、クリスタルビュー、加賀片山津温泉など外皮をガラスカーテンウォールで覆う設計がよく見受けられます。ガラスだけで囲われている様に魅せる為、ガラスカーテンウォールの支持材も構造材と兼ねる計画が多く、ガラスで透けて中が見えるにもかかわらず、柱や梁の存在が消え、非常に軽やかに見えるのが特徴的です。
石の箱
東山魁夷せとうち美術館、谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館、京都国立博物館 平成知新館など、開口部のない石の箱を魅せるデザインも多様されます。石の箱部分には、開口部だけでなく設備や金属笠木などの、余計なデザイン要素は一切見せないようディテールにこだわっています。
大きな門型デザイン
豊田市美術館、東京国立博物館 法隆寺宝物館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館など、大きな門型のデザインで構える建物も多いように思います。大きな門型は、日本の深い庇建築に通じる所もあり、どこか和の雰囲気が感じられるところも魅力的です。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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