住宅やオフィス、店舗などの照明計画では、部屋全体を明るくすることが一般的に多くみられますが、全体を明るくするのではなく作業する面に必要な照度を確保し、その他の部分は照度を落として計画するタスクアンビエントの考え方があります。タスクアンビエント照明は、従来からある手法ですが、部屋全体を明るくする照明に比べ省エネ効果が高く、演出性も得られるため商業施設や工場、病院などでも採用する事例を見かけられるようになってきました。
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タスクアンビエント照明とは
タスクアンビエント照明とは、「Task(作業) and Ambient(周囲) Lighting(照明)」の日本語訳で、作業する場所や作業対象に必要な明るさを確保する照明計画のことで、適切なバランスで照明を計画することにより、省エネ効果と明暗バランスの良い快適な環境をつくることができるものです。タスクアンビエント照明の『タスク(作業面)』照明については、天井面から作業する面をスポット的に照らすものから、ペンダント式やスタンド式などの作業面近くで照度を確保するものまで様々です。また、『アンビエント(周囲)照明』についても、天井付きから床置型まで様々あり、タスクアンビエントの組合せは無数に広がります。
タスクアンビエント照明事例
こちらの事例は、天井面にアンビエント照明を設置し、デスクに手元灯を組み合わせる事例で、タスクアンビエント照明で最も一般的に行われる手法です。住宅だけでなく、オフィスでもよく用いられる組み合わせです。
こちらはタスク照明にペンダント、アンビエント照明に天井折上げの間接照明を組み合わせた例です。アンビエント(周囲)の照度はかなり抑えた計画で、作業面との照度に大きな差が生まれ演出性が高まります。
こちらの事例では、タスク照明もアンビエント照明もすべて天井面に設置された例で、同じ照明が天井に並んでいるように見えますが、タスク照明とアンビエント照明を使い分けて計画されています。こちらはタスクとアンビエントの照度が大きく差がないため、オフィスや会議室などに向いているタスクアンビエント照明です。
こちらの事例では、アンビエント照明にペンダントを用い、タスク照明にスポットライトを用いたものです。トップライトと組み合わせることで、昼間の表情と夜の表情で大きく雰囲気を変えることを狙ったタスクアンビエントの照明計画です。
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one archi
現在の主な作業
一級建築士試験に一発合格し、組織設計事務所にて主に学校、公民館、道の駅、発電所等の幅広い用途の公共建築物の設計を行なっている。
自己紹介
芸術学部建築学科を卒業後、ハウスメーカーメーカーにて住宅の設計販売に携わる。一級建築士事務所開設を夢に、ハウスメーカーを退職し資格学校へ通うが、そこで現職場の先輩にスカウトされ組織設計事務所に所属する事になる。一級建築士の他に、インテリアプランナー、建築積算士、casbee評価員の有資格者である。2020年、実務経験と建築知識を活かして建築系のWEBライターとして始動。
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